コンピューティング:超低レイテンシー集積大規模フォトニックアクセラレーター
Nature 640, 8058 doi: 10.1038/s41586-025-08786-6
集積フォトニクス、特にシリコンフォトニクスは、短距離通信、自動運転、バイオセンシング、フォトニックコンピューティングなどの有望な応用に後押しされる最先端技術として登場した。AIの進歩によってコンピューティング需要が増大するにつれて、フォトニックコンピューティングが魅力的な候補として大きな注目を集めるようになっている。それにもかかわらず、スケールアップした集積デバイスクラスターにおける着実な性能向上の実現、複雑な回路の標準的設計と検証プロセスの確立、大規模システムのパッケージングなど、集積フォトニクスシステムをスケールアップしてこれらの優位性を実現するには大きな技術的課題がある。こうした障害は、主に集積フォトニクス製造の相対的未熟性とフォトニクスに関わる高度なパッケージングソリューションの不足に起因している。今回我々は、1万6000個以上のフォトニック部品から構成される大規模集積フォトニックアクセラレーターを報告する。このアクセラレーターは、標準的な線形行列積和演算(MAC)機能を実現するよう設計されており、最高1 GHz周波数という速い速度と1サイクル当たり3 nsという短いレイテンシーでのコンピューティングを可能にする。フォトニック行列MAC演算をサポートするロジック機能、メモリー機能、制御機能は、単一の共集積エレクトロニクスチップ内に設計された。我々は、エレクトロニクスチップとフォトニクスチップを商業規模でシームレスに集積するために、革新的な2.5Dハイブリッド先進パッケージングの手法を活用した。そして、このアクセラレーターシステムの開発を通して、性能がコンピューティングレイテンシーに大きく依存する、計算困難なイジング問題のヒューリスティックソルバーに対して、超低コンピューティング・レイテンシーを実証した。

