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超伝導:鉄系超伝導体におけるクーパー対密度変調状態

Nature 640, 8057 doi: 10.1038/s41586-025-08703-x

基礎となる結晶の空間群対称性を破る超伝導(SC)状態は、秩序パラメーターの非自明な空間変調を示し得る。そうした状態はこれまで、並進対称性の破れと密接に関連付けられており、その結果として、数単位胞に及ぶ波長を伴う密度波秩序が生じていた。しかし、関連する基本的な概念、すなわち、空間群の単位胞内対称性のみが破れると、SC状態は、長距離格子並進性を保存する全く異なるタイプの非自明な変調を示し得ることは長く見過ごされてきた。今回我々は、この新しい概念を対密度変調(PDM)と称し、鉄系超伝導体FeTe0.55Se0.45の剥離薄片においてPDM状態を初めて観測したことを報告する。我々は走査型トンネル顕微鏡(STM)を使用して、格子周期性に対応する波長とギャップ平均の30%を超える振幅を持つロバストなSCギャップ変調を発見した。注目すべきことに我々は、観測された変調が、名目上等価な2つの鉄副格子上のSCギャップの大きな違いに由来することを見いだした。実験結果はモデル計算によって裏付けられ、これは、PDM状態が密度波秩序とは対照的に、副格子対称性の破れと、剥離薄片に特有の特異なネマチックひずみの相互作用によって駆動されていることを示唆している。今回の結果は、強相関電子系における絡み合った秩序を探索する新たな未開拓分野を確立し、鉄系超伝導体の新章を開くものである。

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