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システム生物学:動物個体における代謝再配線のシステムレベルの設計原理

Nature 640, 8057 doi: 10.1038/s41586-025-08636-5

代謝の調節はあらゆる生物にとって極めて重要であり、その調節は代謝遺伝子の転写の活性化や抑制によって実現されている。転写による代謝の再配線の例は数多く報告されているが、代謝の摂動に応じて代謝を再配線する仕組みについてのシステムレベルでの研究は、これまで動物では行われていなかった。今回我々は、WPS(Worm Perturb-Seq)という動物個体でのRNA干渉とRNA塩基配列解読を組み合わせたハイスループットな方法を利用して、線虫の一種Caenorhabditis elegansで約900個の代謝遺伝子を調べた。そして、385の摂動を11万以上の相互作用により9414個の遺伝子と結び付け、代謝遺伝子調節ネットワーク(mGRN)を導き出した。このmGRNは、高度なモジュール構造を持ち、そこでは22の摂動クラスターが44の遺伝子発現プログラムと結び付いている。このmGRNによって、反応や経路の単純な補償から、経路の変更やより複雑なネットワークの調整まで、転写再配線にはさまざまな様式があることが分かった。我々は、代謝ネットワークのモデル化を用いて転写再配線の設計原理を見いだし、これを補償–抑制(CR)モデルと名付けた。このCRモデルは代謝遺伝子に見られる転写応答の大半を説明し、エネルギーと生物量に関連する5つの中核的な代謝機能における高度な補償と抑制を明らかにした。我々はまた、このCRモデルはヒト細胞での転写による代謝再配線も説明できるかもしれないという予備的な証拠を示す。

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