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システム生物学:C. elegansにおける代謝フラックスのシステムレベルの半定量的な全体像

Nature 640, 8057 doi: 10.1038/s41586-025-08635-6

代謝フラックス、つまり代謝反応の速度は、生体内の代謝状態を表す最も基本的な指標の1つである。しかし、特に多細胞生物では、代謝ネットワーク全体にわたるフラックスを測定することがほぼ不可能である。フラックスバランス解析に基づく計算手法は、ネットワークレベルのフラックス配線を予測するために、ゲノム規模の代謝ネットワークモデルと共に用いられてきた。しかし、このような手法は、実験的制約がないことから検出力が限られている。今回我々は、線虫の一種Caenorhabditis elegansにおける転写表現型から、動物個体の代謝フラックス配線を推測する戦略を紹介する。我々は、約900個の代謝遺伝子に対する大規模なWPS(Worm Perturb-Seq)データセットを用いて、代謝遺伝子の摂動に対する転写応答を代謝ネットワークモデルと統合することで、高度に制約された半定量的なフラックス分布が推測できることを示す。我々は、成虫のC. elegansの代謝について、ペントースリン酸経路を介した循環フラックス、de novoプリン合成フラックスの欠如、トリカルボン酸回路の炭素源としてアミノ酸や細菌RNAを主に使用していることなど、いくつかの特徴を発見し、これらはいずれも安定同位体追跡によって検証された。転写表現型に基づいて代謝配線を推測する我々の戦略は、ヒト細胞など他のさまざまなシステムにも適用できるはずである。

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