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生化学:膜貫通型蛍光活性化タンパク質のde novo設計
Nature 640, 8057 doi: 10.1038/s41586-025-08598-8
生体膜を横切っての物質やエネルギー、また情報の交換には、膜貫通タンパク質によるリガンドの認識が不可欠である。膜貫通タンパク質のde novo設計は、小型分子に結合する水溶性タンパク質の設計と共に大きく進歩してきているが、小型分子にしっかりと、かつ特異的に結合する膜貫通タンパク質のde novo設計は、いまだに解決されていない難問である。今回我々は、深層学習とエネルギーに基づく手法を組み合わせて、リガンドと結合する膜貫通タンパク質の精密な設計を実現したこと示す。蛍光を発生するリガンドに対して、高品質の4本ヘリックス骨格中に、あらかじめ配置したリガンド結合ポケットを設計し、膜貫通領域については勾配誘導型ハルシネーション(gradient-guided hallucination)を用いて作製した。設計されたこの膜貫通デザイナータンパク質は、中程度のナノモルレベル親和性を持つ標的フルオロフォアの蛍光を特異的に活性化し、高感度緑色蛍光タンパク質よりも高い輝度と量子収率を示した。これらのタンパク質を発現させると、生きた細菌細胞と真核細胞の膜画分画で非常に高い活性が見られた。このデザイナータンパク質–リガンド複合体の結晶構造とクライオ電子顕微鏡構造は、設計モデルの構造と非常に近かった。このように、膜内にある膜貫通タンパク質とリガンドとの相互作用を、正確に設計できることが明らかになった。この研究によって、画像化、リガンドの感知、膜輸送などに幅広く応用できる、新しい機能性膜貫通タンパク質の作製に道が開かれた。

