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遺伝学:転写産物の終結部位での内因性DNA損傷

Nature 640, 8057 doi: 10.1038/s41586-024-08578-4

DNA損傷は、がんや加齢、神経変性疾患を促す変異を促進するが、意外なことに、損傷の原因と種類についてはほとんど明らかになっていない。転写中にDNAに損傷を引き起こす機構としては、以下の3つが明らかになっている。すなわち、RNAポリメラーゼ(RNAP)とDNA複製装置の正面衝突、これらが同一方向を向いている際の衝突、それにRループによって誘導されるDNA切断である。今回我々は、新規なDNA損傷反応中間体を突き止め、DNA損傷の第四の原因である転写に関連した問題、すなわち転写終結後の部位での内因性DNA損傷を明らかにした。我々は、細菌細胞とヒト細胞で3′側の一本鎖DNA(ssDNA)末端を捕捉するタンパク質を設計した。大腸菌(Escherichia coli)では、自然発生した3′ ssDNA末端の問題部分が、細胞分裂1回当たり1つ以上という予想外の高頻度で存在していた。これらは2つの識別可能な経路を介して生じており、どちらの経路もDNA複製に依存している。二本鎖切断に関連する経路は、複製を担うDNAポリメラーゼ(pol)IIIの過剰発現により抑制され、これは、pol IIIとDNA損傷促進タンパク質が競合することを示唆している。頻発する3′ ssDNA末端をマッピングしたところ、はっきりと識別できる3′ ssDNA末端ホットスポットが見つかり、大部分は二本鎖切断とは無関係で、5′ CCTTTTTT転写ターミネーター様配列の隣に位置していた。これらの3′ ssDNA末端は、DirectRNA塩基配列解読またはSEnd-seq(simultaneous 5′ and 3′ end RNA sequencing)で特定されたRNA 3′末端と一致し、ターミネーターを読み過ごす変異型RNAPによって阻止された。我々の知見は、転写の終結もしくは一時停止が、DNA損傷とその後のゲノム不安定性を促進し得ることを示している。

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