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神経免疫学:マクロファージは末梢神経障害において感覚軸索の喪失を防ぐ
Nature 640, 8057 doi: 10.1038/s41586-024-08535-1
2型糖尿病によく見られる合併症である末梢神経障害は、肥満と強く関連していて、感覚喪失や、一部の患者では神経障害性疼痛を引き起こす。糖尿病性末梢神経障害の発症と進行は、脂質異常症や高血糖と関連しているが、炎症が末梢神経障害の病因にどのように関与するかについては調べられていない。今回我々は、肥満や前糖尿病状態の代謝変化を誘導する高脂肪・高フルクトース食(HFHFD)を用いて、末梢神経障害の発症を研究した。HFHFDを摂餌したマウスは3カ月後に持続性の温痛覚鈍麻を発症したが、表皮の皮膚神経繊維密度が低下したのは6カ月たってからだった。我々は、単一細胞塩基配列解読を用いて、HFHFDを摂餌したマウスの坐骨神経には、軸索変性が検出可能になるよりもずっと前に、CCR2+マクロファージが浸潤していることを見いだした。これらの浸潤マクロファージは、神経挫滅によって誘導されるマクロファージと遺伝子発現が類似しており、神経変性関連ミクログリアのマーカー遺伝子を発現しているが、軸索の喪失や脱髄は見られなかった。遺伝的あるいは薬理学的にCCR2シグナル伝達を阻害することでこのマクロファージの動員を抑制すると、より重度の熱感覚鈍麻と皮膚脱神経の加速が引き起こされ、これは動員マクロファージに発現する遺伝子Lgals3の欠失と同様の結果であった。従って、前糖尿病状態の肥満マウスの末梢神経へのマクロファージの動員は、神経を保護し、ガレクチン3を介して感覚軸索の末端変性を遅らせる。患者において早期に神経保護的な免疫応答を増強および維持することで、末梢神経障害の進行を遅らせたり、予防したりできる可能性がある。

