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がん:EGFR TKIおよび免疫選択圧下でのクローン性ドライバーとなるネオアンチゲン喪失

Nature 639, 8056 doi: 10.1038/s41586-025-08586-y

ネオアンチゲンワクチンは、上皮増殖因子受容体(EGFR)駆動型肺がんなど、さまざまながんで研究が行われている。今回我々は、エルロチニブ、オシメルチニブ、放射線療法、EGFRエキソン19欠失(ex19del)を含む体細胞変異10種を標的とする個別化されたネオペプチドワクチン(NPV)による治療を受けた、1例のEGFR変異型肺がんの系統的な履歴を追跡した。その結果、ex19del変異はクローン性であったが、全ゲノム倍加(WGD)事象後に出現した可能性が高いことが分かった。オシメルチニブおよびNPVによる治療後、進行性の小細胞肺がん形質転換による肝転移においてex19del変異の喪失が確認された。循環血中の腫瘍DNA解析により467の体細胞バリアントを追跡したところ、このEGFR野生型クローンがワクチン接種前から存在し、オシメルチニブ/NPVによる治療中に増殖したことが明らかになった。ワクチンが標的とするex19delネオアンチゲンに対して全身性のT細胞反応性が認められたにもかかわらず、NPVは疾患の進行を止められなかった。肝転移では、染色体不安定性によってワクチンが標的とするネオアンチゲンが失われ、限定的な免疫浸潤、低いCXCL9レベル、M2マクロファージレベルの上昇を特徴とする、免疫学的に好ましくない微小環境を示した。進行性の肝転移では、WGD後に生じるネオアンチゲンは、WGD前に生じるネオアンチゲンと比べて存在しない可能性が高いことから、WGD前のネオアンチゲンを優先することがワクチン設計を改善する可能性が示唆される。TRACERx 421コホートのデータは、WGD前の変異がクローンバリアントを正確に反映し、多コピー数で存在するため、転移へ移行する際に失われる可能性が低いという証拠を示している。これらのデータは、併用療法の際の免疫回避機構を解明するための、系統的な疾患追跡と機能的なT細胞プロファイリングの検出力をはっきりと示すものである。

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