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神経科学:社会的遭遇の形を決める扁桃体皮質核の重要な役割
Nature 639, 8056 doi: 10.1038/s41586-024-08540-4
攻撃は進化的に保存された行動で、社会的階層を制御して貴重な資源を守るものである。マウスでは、攻撃行動は、接近と探索を伴う欲求段階と、噛みつき・蹴り・格闘を含む完了段階に分類できる。今回我々は、マウス全脳のFOS発現について教師なし重み付け相関ネットワーク解析を行い、視床下部と扁桃体のサブ領域と嗅皮質領域を含む脳領域のクラスターが、雄の攻撃者では強く共活性化するが雌の攻撃者では共活性化しないことを突き止めた。また、このクラスターの他領域との相関の数と強度に基づいて、嗅覚構造体の延長である後外側扁桃体皮質核(COApl)がハブ領域であることが見いだされた。我々のデータからは、COApl内でエストロゲン受容体1遺伝子(Esr1)を発現する細胞(COAplEsr1)が、雄マウスのみにおいて、攻撃行動中と攻撃に先立つ探索期間中に活動増進を示すことも分かった。雄の攻撃者でCOAplEsr1を薬物遺伝学的または光遺伝学的に抑制すると攻撃行動は減り、社会的報酬や強化行動に影響することなしに向社会的な探索行動が増えた。さらに我々は、COAplEsr1から腹内側視床下部と扁桃体中心核への投射が、これらの行動に必要であることを示す。まとめると今回の結果は、攻撃的な雄において、COAplEsr1細胞が社会的刺激に特異的に応答して、刺激がより強く認識され、これによって攻撃行動が促されることを示唆している。

