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気候科学:洪水変動に反映されたオーストリアの大雨の時間雨量の増加
Nature 639, 8055 doi: 10.1038/s41586-025-08647-2
気候変動は、大雨を増加させ、同時に洪水を増加させると予想されている。大雨の増加の原因には、大気の温度が高くなると保水力が高くなることや大気循環パターンの変化が含まれており、その結果としてヨーロッパの大半で将来大雨が増加する可能性がある。しかし、過去の変化の時間発展に関する証拠の収集は、データの制約や、特に1時間のような降水時間が短い場合の測定の不正確さによって妨げられてきた。本論文で我々は、1900〜2023年のオーストリアの883カ所の観測点からなる新しいデータセットの解析によって、過去40年間の大雨が1日当たり8%、1時間当たり15%増加していることを示す。こうした増加は、2つの独立した観測網の間で十分に一致しており、1960〜1980年の遅延期の後に起こっていた。大雨の時間降水量の変化は、温度の上昇と共に起こっており、1℃の温暖化で感度は7%増大し、クラウジウス–クラペイロンの式に従う。しかし、大雨の日降水量の変化は、大気循環の指標と一致していて気温とはほとんど相関しておらず、これまで考えられていたよりも大気循環モードが大きな役割を果たすことを示唆している。大雨の日降水量の変化は、約8%という大きな集水域で観測された洪水の増加と驚くほど一致していた。大雨の時間降水量の変化は、同様に小さい集水域における洪水の変化と一致していたが、洪水の増加はより大きかった(過去40年間で25%以上)。従って、洪水管理における気候適応策は、大きな河川よりも小さな集水域に流れ込む河川に対する適応策の方が急を要する可能性がある。

