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気候科学:地中海地域の降水量は傾向ではなく大きな時間的変動性が支配的である

Nature 639, 8055 doi: 10.1038/s41586-024-08576-6

最先端の気候モデルでは、地中海地域では降水量が将来大きく減少すると予測されている。最近の数十年にわたる降水量の観測データに基づくいくつかの研究は、地中海地域における降水量の減少を示唆してこの考えを裏付けており、この変化の大半の原因が人為起源の影響であるとするものもある。その一方で、地中海地域の降水量が、長期にわたって定常性を維持している大気循環のパターンによって駆動される大きな時空間的変動性を示すことを明示する研究もある。社会、経済、環境への影響が大きいことを考えると、こうした相反する見解は、この地域の降水変化を包括的に評価する必要性を浮き彫りにしている。今回我々は、地中海地域の降水量は、大きな数十年変動と経年変動はあるものの、1871〜2020年でほぼ変化していないことを示す。この結論は、27カ国の計2万3000カ所以上の観測点からなる、この地域で利用可能な最も包括的なデータセットに基づいている。いくつかの期間と小地域では傾向が特定できるが、今回の知見は、こうした傾向の主な原因が大気ダイナミクスにあり、その大半が内部変動と関連していると思われることを示している。さらに我々の評価は、そのどちらもこの地域で過去の降水量の支配的な傾向を示していない、観測された降水量の傾向と第6期結合モデル相互比較計画のモデルシミュレーション結果を整合させた。今回の結果の影響は、世界の顕著な気候変動ホットスポットの1つにおける、環境資源、農業資源、水資源の計画策定にまで及ぶ。

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