Article
微生物学:CARDドメインは細菌のガスダーミン系の抗ファージ防御を担う
Nature 639, 8055 doi: 10.1038/s41586-024-08498-3
CARD(caspase recruitment domain)やPYD(pyrin)といったドメインは、インフラマソームの活性やピロトーシスの重要な促進因子である。NLR(nucleotide binding-domain, leucine-rich, repeat-containing)タンパク質による病原体の認識後、CARDはカスパーゼを動員して活性化し、これが次に、小孔形成タンパク質であるガスダーミンを活性化してピロトーシスによる細胞死を誘導する。今回我々は、ファージから細菌を守る防御系にCARDドメインが存在することを示す。細菌のCARDドメインは、特定の細菌ガスダーミンのプロテアーゼを介した活性化に必須であり、こうしたガスダーミンはファージ感染が認識されると細胞死を促進する。さらに我々は、複数の抗ファージ防御系がCARDドメインを使ってさまざまな細胞死エフェクターを活性化すること、そしてCARDドメインがこれらの系でタンパク質間相互作用を仲介することを示す。我々は、これらの系は、ファージが細菌防御系RexABに打ち勝つのに用いる、保存された免疫回避タンパク質によって開始することを見いだした。これにより、ある防御系を阻害するファージタンパク質が別の防御系を活性化し得ることが実証された。我々の結果は、CARDドメインは細菌からヒトまで保存されている自然免疫系の古来の構成要素であること、そしてCARD依存的なガスダーミンの活性化が、生命の系統樹全体で共有されていることを示唆している。

