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電気化学:1万時間安定なアルカリ性海水の断続的電気分解

Nature 639, 8054 doi: 10.1038/s41586-025-08610-1

再生可能電力による海水の電気分解は、グリーン水素生成の魅力的な戦略をもたらす。しかし、海水の直接的な電気分解は、海水中にハロゲン化物イオン(Cl−、Br−)が大量に存在することに起因する、主にアノードでの腐食反応や競争反応によって生じる、多くの課題に直面している。カソードは還元電位で動作し、海水の電気分解中に電極の溶解や塩化物イオンによる腐食反応が起こりにくいため、海水の電気分解に関するこれまでの研究では、主としてアノード開発に重点が置かれていた。しかし、再生可能エネルギー源は断続的で変動しやすく不規則であるため、海水の電気分解の駆動に再生可能電力を用いれば、頻繁な開始/停止動作が起こることになる。今回我々は、まず断続的電気分解における海水分解カソードの動的な時間発展と劣化を明らかにし、それに基づいて、触媒のパッシベーション層を構築して動作中の水素発生性能を維持することを提案する。NiCoP–Cr2O3カソードの表面にin situで形成されたリン酸塩パッシベーション層は、頻繁な放電プロセス時の酸化から金属活性部位を効果的に保護し、停止条件時のカソードへのハロゲン化物イオンの吸着を阻止することができる。我々は、この設計戦略を用いて最適化した電極が、アルカリ性海水において、0.5 A cm−2で1万時間の変動動作に耐えることができ、電圧増加速度がわずか0.5% khr−1であることを実証する。今回新たに発見された課題と我々が提案した戦略は、再生可能電力による実用的な海水分解技術の開発を促進するための新たな知見をもたらすものである。

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