量子光学:集積マイクロコムにおける連続変数多者間エンタングルメント
Nature 639, 8054 doi: 10.1038/s41586-025-08602-1
大規模なエンタングル状態の生成は、量子技術(量子コンピューテーション、量子通信、量子計測など)に不可欠である。量子光状態のオンチップでの符号化、処理、検出を可能にする集積量子フォトニクスによって、大規模なエンタングル状態を生成・操作する有望なプラットフォームが得られる。単一光子内の離散変数に符号化されたキュービット間でエンタングルメントを生成することは困難で、これは、フォトニックチップ上で光子同士を相互作用させるのが難しいからである。連続変数を用いて動作するデバイスは、光の直交状態に情報を符号化する量子モードの決定論的な生成とエンタングルメントを可能にするため、より有望である。しかし現状では、その実証は2つの量子モード間のエンタングルメントに限定されている。今回我々は、集積光チップ上で連続変数の8モードエンタングルメントを決定論的に生成したことを報告する。このチップは、しきい値を下回るマルチモードのスクイーズト真空光周波数コムを生成する量子マイクロコムを実現する。我々は、今回の8モード状態の不可分性を検証し、ファン・ルーク–古澤基準の破れを通じて、数百メガヘルツのサイドバンド周波数にわたりスーパーモードの多者間エンタングルメントを実証した。十分に低い非対角雑音を伴うヌリファイア(nullifier)相関の全行列を測定することによって、多者間エンタングルメント構造の特徴が明らかになり、これは、有限スクイージングの場合に予想されるクラスター型構造とほぼ等しいものであった。今回の成果は、量子コンピューティング、量子ネットワーキング、量子センシングを容易にする連続変数集積フォトニック量子デバイスの可能性を示している。

