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惑星科学:火星内部の粘性構造を明らかにする氷河性地殻均衡

Nature 639, 8053 doi: 10.1038/s41586-024-08565-9

氷河性地殻均衡の調査は、地球内部の粘性構造を解明するための標準的な手法となってきたが、他の惑星については観測データが欠如しているため、そうした手法が適用されることはまれである。火星の北極冠は、火星表面で計測可能な変形をもたらし得る、唯一数百万年の歴史を持つ表面上の特徴であり、従って、現在の内部粘性構造の手掛かりを持っている。今回我々は、熱的進化モデル、粘弾性変形計算、レーダー観測を組み合わせることで、この氷冠の定置を調べた。我々は、北部地域の下降運動は現在も継続しており、時間変動重力場とNASAの探査機インサイトによる地震モーメントレートの解析によって制約を与えられることを示す。現在の粘性率が高く(深さ500 km以深で2〜6 × 1022 Pa s)、マントルが放射性元素に強く枯渇(90%以上)しており、平均的な地殻の厚さが厚い(40 km以上)というモデルのみが、レーダーで観測される極冠の下の無視できるほどの湾曲と一致する。北部のリソスフェアは、重力と地震による制約をそれぞれ満たすには、変形が年間0.13 mm以下で、地震効率が0.3以下でなければならない。我々のモデルは、北極冠が過去170~1200万年にわたって形成されてきたことと、氷河性地殻均衡が火星への将来的な重力回復ミッションによってさらに制約され得ることを示している。

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