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微生物学:メタノールの受け渡しが駆動する細菌とアーキアの間の代謝共生
Nature 639, 8053 doi: 10.1038/s41586-024-08491-w
地下のメタン生成生態系では、メチル化合物を利用するメチル資化性メタン生成アーキアが広く分布していることから、メチル化合物はそのような生息場所の生態系と炭素循環において重要な役割を担っていると考えられる。しかし、メチル化合物を主産物としてde novoで作り出すエネルギー代謝が知られていないため、これらの化合物の起源は未解明であった。今回我々は、地下から単離された好熱嫌気性菌Zhaonella formicivoransが、ギ酸からメタノールへの変換を触媒し、メチル化合物を原料とせずにメタノールを生成するというエネルギー代謝を明らかにした。培養実験から、ギ酸からのメタノール生成(methanologenesis)はメタノールの蓄積によって阻害されることが分かったが、パートナーとなるメチル資化性メタン生成アーキアMethermicoccus shengliensisがメタノールを消費することで、この制約が解消されることが確認された。この共生は、熱力学的必要性に駆動される相利共生的な栄養共生(syntrophy)において、これまでに知られていた水素、ギ酸あるいは電子の移動に依存した機構に次ぐ第四の様式である。今回発見された独特な代謝と栄養共生は、地下のメタン生成生態系におけるメチル化合物の謎めいた存在についての手掛かりになるとともに、生物が代謝共生を介して熱力学的限界において生存する仕組みを実証したものである。

