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植物科学:ジベレリンの微調整はイネのアルカリ–高温耐性と収量を改良する
Nature 639, 8053 doi: 10.1038/s41586-024-08486-7
土壌アルカリ化と地球温暖化は、加速し続けており、世界の耕作可能地と作物収量を大幅に減少させているため、将来的に農業に対する重大な課題になると予測されている。従って、現在世界中で栽培されている比較的高収量な「緑の革命品種(GRVs、SEMIDWARF 1〔SD1〕遺伝子に由来)」のさらなる改良に向けた未来型農業戦略が必要である。今回我々は、植物ホルモンのジベレリン(GA)を最適なレベルに正確に調節することが、GRVにアルカリ–高温耐性を付与するだけでなく、収量をさらに高めるカギであると提唱する。GA20オキシダーゼをコードする量的形質座位であるALKALI-THERMAL TOLERANCE 1/2(ATT1/2)を内因的に調節したり、GAを外因的に与えたりすると、ナトリウム性土壌の影響によるイネの収量低下が最小限に抑えられた。機序としては、高濃度のGAは活性酸素種の過剰な蓄積を引き起こすが、GA濃度が低いと、DELLA–NGR5を介したH3K27me3メチル化によってストレス耐性遺伝子の発現が抑制される。また、ATT1はGAレベルに大きな変動を引き起こすが、ATT2はGA濃度を適切なレベルに微調整して活性酸素種とH3K27me3メチル化のバランスを取り、アルカリ–高温耐性と収量を改善させる理想的な候補である可能性が明らかになった。つまりATT2は、今後の持続可能な農業のための耕作限界地の開発と利用に活用できる、次なる「緑の革命」遺伝子として期待される。

