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疫学:動的な免疫背景でのSARS-CoV-2の進化

Nature 639, 8053 doi: 10.1038/s41586-024-08477-8

新型コロナウイルス感染症(COVID-19)のパンデミック(世界的大流行)が始まって以来、多くの重症急性呼吸器症候群コロナウイルス2(SARS-CoV-2)変異株が出現しており、中和抗体の主な標的である、ウイルスのスパイクタンパク質には大きな進化が見られている。もっともらしい仮説では、このウイルスは免疫経験を持つ集団に感染する能力を最大化するために、抗体を介する中和(ワクチンや感染で誘導される)を回避するように進化したと提案されている。ウイルス感染は中和抗体を誘導することから、ウイルス進化は地域の感染歴が形作る動的な免疫背景において進むと考えられる。今回我々は、DMS(deep mutational scanning)データ、抗体の薬物動態、さらに地域ゲノムサーベイランスデータを取り入れた包括的な機構モデルを開発し、時間経過に伴う変異株特異的な易感染者の相対数を予測した。その結果、この予測値は過去の変異株動態に正確に適合し、今後の変異株動態を予測し、変異株動態の世界的な差異を説明することが分かった。我々の研究は、進行中のパンデミックは変異株特異的な集団免疫を形成し続け、これが変異株の伝播能力を規定することで、変異株の適応度が決まることを強く示唆している。本モデルは、地域ゲノムサーベイランスデータを利用することで、いかなる地域にも適用可能であり、状況に応じた変異株のリスク評価を可能にし、ワクチン設計のための情報を提供する。

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