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生化学:多様性生成レトロエレメントにおける逆転写のRNAによる制御

Nature 638, 8052 doi: 10.1038/s41586-024-08405-w

多様性生成レトロエレメント(DGR)は、生態学的に多様な微生物において、タンパク質配列の膨大なバリアント(最大で1030)を作り出している。最近の研究で、細菌とアーキアの1500を超える属由来の約3万1000のDGRが特定され、これが90を超える環境タイプからなることが明らかになった。DGRは、ヒトの腸内マイクロバイオームとナノサイズの微生物で特に豊富に見られる。ナノサイズの微生物は微小な生物の大半を占め、ゲノムの縮小にもかかわらずDGRは維持されているらしい。DGRは、多細胞性の出現にも関係している。多様性は、タンパク質をコードするRNA鋳型の逆転写とアデノシンの位置での取り込みの誤りが共役する際に生じる。ボルデテラ属(Bordetella)細菌のバクテリオファージの原型的なDGRでは、DGR逆転写酵素であるbRTと関連タンパク質Avdの複合体が相補的DNAの合成を行えるように、RNA鋳型の上流と下流にあるRNAセグメントによって鋳型が囲まれていなければならない。RNA鋳型を囲むこのRNAセグメントの機能は不明である。今回我々は、クライオ電子顕微鏡を用いて、このRNAがbRTを包み、バレル形のAvdの上に横たわる形で結合して密なリボ核タンパク質が形成されることを明らかにした。このリボ核タンパク質では、重要な多数の相互作用によって、RNAホモ二本鎖がbRTの活性部位中に正確に配置されて、逆転写の開始に備える。今回の結果によって、鋳型を囲むRNAが相補的DNAの合成を開始させ、その進行を促進し、重合を終結させて、変異の発生を特異的なタンパク質に厳しく限定する仕組みが説明される。変異を限定する仕組みはおそらく、大きく離れたタクソンに属する生物のDGRでも保存されているのだろう。

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