Article

素粒子物理学:ニュートリノ波束の空間的広がりの実験的な直接測定による絞り込み

Nature 638, 8051 doi: 10.1038/s41586-024-08479-6

ニュートリノは我々の宇宙で高い相対存在度を占めるにもかかわらず、最も理解されていない自然界の基本粒子である。実際、実験的に関連する放射源で放出されるニュートリノの量子特性が理論的に議論されており、ニュートリノ波束の空間的広がりは、13桁の幅を持つ原子炉ニュートリノ振動のデータによって、大まかに制約されているにすぎない。本論文で我々は、ベリリウム7の放射性崩壊で放出される反跳娘核のエネルギー幅を精密に測定することによって、この空間的広がりを直接調べる方法を提示する。崩壊過程の終状態は、反跳するリチウム7の原子核を含み、これは生成時の電子ニュートリノとエンタングルしている。リチウム7のエネルギースペクトルは、ベリリウム7の放射性同位体を極低温センサーとして作動する高分解能の超伝導トンネル接合に直接埋め込むことによって、高精度で測定される。この手法を用いて、我々は反跳娘核のハイゼンベルクの空間的不確定性に6.2 pmという下限を課した。これは、終状態の系が原子核自体の1000倍以上のスケールで局在していることを意味する。この測定結果から、ニュートリノ波束の空間的広がりに関する直接的な下限値が、我々の知る限り初めて明らかになった。これらの結果は、ニュートリノの特性についての理論的理解、弱い相互作用による核崩壊における局在化の性質、ニュートリノについての物理データの解釈など、いくつかの分野に影響を与える可能性がある。

目次へ戻る

プライバシーマーク制度