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生態学:全球的なメタ解析から、遺伝的多様性の喪失を食い止めるには行動が必要であることが示された
Nature 638, 8051 doi: 10.1038/s41586-024-08458-x
遺伝的多様性の喪失を緩和することは、全球の生物多様性に関する重要な課題である。種内の遺伝的多様性を維持するための最近の国際的なコミットメントを果たすには、脅威と保全管理と遺伝的多様性の変化の間の関係性を理解する必要がある。本研究で我々は、30年以上にわたる研究から得られた、遺伝的多様性に関する全ての利用可能な経時的測定データのメタ解析を通して、遺伝的多様性の変化の全球的解析を行った。その結果、個体群内の遺伝的多様性は人間活動による影響を受けたと考えられる時間スケールでは失われているが、一部の保全活動はこうした喪失を緩和する可能性があることが示された。我々のデータセットには、地球上の全ての陸域と大部分の海域に分布する628種(動物、植物、菌類、クロミスタ類)が含まれる。解析対象の個体群のうち、脅威の影響を受けているのは3分の2に上り、保全管理が施されているものは半分に満たなかった。遺伝的多様性の喪失は全球的に起きており、土地利用の変化、疾患、非生物的自然現象、収穫・捕獲、嫌がらせ行為(harassment)などの脅威に直面する中で、多くの種(特に鳥類および哺乳類)にとって現実的な予測である。環境条件の改善や個体群成長率の向上、新たな個体の導入(連結性の回復や移送・移植の実施など)を目指して設計された保全戦略は、遺伝的多様性を維持し、場合によっては高める可能性がある。今回の知見は、遺伝的多様性の喪失を食い止めるには、遺伝学的情報に基づく積極的な保全介入が急務であることを強く示している。

