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磁性:結晶対称性を通じたCrSbの交替磁性秩序の操作

Nature 638, 8051 doi: 10.1038/s41586-024-08436-3

結晶対称性は、凝縮系物質開発の指針である。交替磁性は、磁性副格子をつなぐその固有の結晶対称性によって、強磁性や従来の反強磁性から区別されるだけでなく、強磁性や反強磁性の長所を併せ持つことも可能になる。交替磁性秩序は本質的に磁性結晶秩序であり、磁性秩序(ネール)ベクトルと結晶対称性によって決まる。これまでの実験的研究は、ネールベクトルの向きを調整することによって交替磁性の対称性を操作することに集中してきた。しかし、結晶対称性の操作は、交替磁性秩序を操作する上で大きな可能性を持つものの、依然として困難である。今回我々は、結晶対称性を介して、クロムアンチモン(CrSb)薄膜において交替磁性秩序の操作を実現した。ジャロシンスキー–守谷ベクトルと磁性空間対称性の間のロッキングは、共線的なネールベクトルから傾斜したものに交替磁性秩序を再構築するのに役立つ。これにより、交替磁性体に室温で自発的な異常ホール効果が発生する。電流誘起スピン偏極とジャロシンスキー–守谷ベクトルの間の相対的な方向が、交替磁性秩序の切り替えモードを決め、CrSb(1100)/Ptにおける磁場アシストモードでは平行、W/CrSb(1120)における磁場フリーモードでは非平行になる。ジャロシンスキー–守谷ベクトルは、磁場アシストモードでは非対称なエネルギー障壁を誘起し、磁場フリーモードでは非対称な駆動力を発生させる。特に後者は、交替磁性体に現れるジャロシンスキー–守谷トルクによって保証される。結晶対称性の再構築は、交替磁性秩序の操作に新たな展開をもたらす。これは、磁気メモリー技術やナノ発振器技術を下支えするだけでなく、交替磁性と他の研究テーマとの交差研究を触発するものである。

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