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素粒子物理学:KM3NeTによる超高エネルギー宇宙ニュートリノの観測

Nature 638, 8050 doi: 10.1038/s41586-024-08543-1

テラ電子ボルト(TeV)以上のエネルギーを持つ宇宙ニュートリノの検出は、天体物理学的現象の他にはない探究を可能にする。電気的に中性で、弱い相互作用によってのみ相互作用するニュートリノは、磁場によって偏向されることはなく、星間物質にも吸収されることがほとんどない。そのため、ニュートリノの進行方向は、その起源が宇宙の最も遠方にある可能性を示している。高エネルギーニュートリノは、超相対論的な宇宙線の陽子や原子核が他の物質や光子と反応したときに生成され、そうしたニュートリノの観測はこれらの過程の痕跡である可能性がある。本論文で我々は、地中海の深海ニュートリノ望遠鏡KM3NeTで観測された、並外れて高エネルギーの事象について報告する。我々は、これを宇宙ニュートリノの検出と関連付けた。我々は、推定エネルギー120+110−60ペタ電子ボルト(PeV)のミューオンを検出した。その莫大なエネルギーと水平に近い進行方向から考えて、このミューオンは、検出器の近傍でさらに高エネルギーのニュートリノとの相互作用から発生したものである可能性が高い。これまでに測定された宇宙ニュートリノのエネルギースペクトルは、エネルギーが高くなるにつれて急峻に減少していた。しかし、今回の事象のエネルギーは、これまでに検出されたどのニュートリノのものよりもはるかに大きい。これは、このニュートリノが低エネルギーニュートリノとは異なる宇宙加速器で発生した可能性、または、今回の検出が、超高エネルギー宇宙線と宇宙の背景光子との相互作用によって生じたコスモジェニックニュートリノの初めての検出例である可能性を示唆している。

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