細胞生物学:タンパク質のC末端アミド基はSCF–FBXO31を介した分解の標識となる
Nature 638, 8050 doi: 10.1038/s41586-024-08475-w
細胞恒常性が正常に維持されている間は、折りたたまれていないタンパク質や局在異常のタンパク質が認識され除去されることで、毒性のある副産物の蓄積が防がれている。老化や神経変性、細胞ストレスでタンパク質恒常性に乱れが生じると、反応性代謝物を介して、タンパク質に数種類の化学的損傷が蓄積することがある。このような修飾が化学的に標識されたタンパク質の選択的除去を引き起こすと提唱されてきたが、タンパク質分解の誘導に十分な修飾の特定はこれまで難しかった。今回我々は、半合成的な化学生物学的手法と細胞アッセイを組み合わせて、C末端にアミド基を持つタンパク質(CTAP)がヒト細胞から迅速に除去されることを発見した。CRISPRスクリーニングにより、FBXO31がC末端アミド基の読み取り因子であることが判明した。FBXO31は、SKP1–CUL1–Fボックスタンパク質(SCF)ユビキチンリガーゼSCF–FBXO31の基質受容体であり、このユビキチンリガーゼはCTAPをユビキチン化してその後プロテアソームによる分解を誘導する。保存された結合ポケットにより、FBXO31はアミド基を持つC末端ペプチドならほとんど全てに結合でき、修飾されていない基質に比べて非常に高い選択性を示す。この機構は、酸化ストレス後に形成される内在性CTAPへの結合と代謝回転を促す。神経発達障害に見られるヒトの優性(顕性)変異は、CTAPの認識を逆転させ、アミド化されていないネオ基質が分解されるようになるため、FBXO31は著しく毒性を示すようになる。我々は、CTAPがこれまでほとんど研究されていなかった修飾アミノ酸デグロンクラスの初めての例であり、化学的損傷を受けたタンパク質を選択的かつ幅広く監視するための一般的な戦略をもたらす可能性があると提案する。

