化学:金属ハロゲン化物の多孔性構造体超格子
Nature 638, 8050 doi: 10.1038/s41586-024-08447-0
空間的な化学組成変化を伴う超格子の構築によって、周期的ポテンシャルランドスケープの目的に合わせた調節や電子的特性や光学的特性の調整が可能な人工材料を創成できる。設計可能な一次元ポテンシャル変化を伴う従来の半導体超格子によって、高電子移動度トランジスターや量子カスケードレーザーが可能になっている。より最近では、マルチスケール構造単位の自己集合や誘導集合を通して、ゼロ次元のナノクラスターやナノ粒子、一次元のナノロッドやナノワイヤー、二次元のナノレイヤーやナノシート、ハイブリッド二次元分子集合体など、一連の多様な超格子が構築されている。こうした自己集合超格子は、二次元または三次元における周期的な構造変化を特徴とするが、構造単位の境界における構造の乱れが不可避であるため、原子レベルでの精度を欠くことが多い。今回我々は、ゼロ次元、一次元、二次元の構造単位の周期的配列からなる、多次元単結晶超格子のワンポット合成について報告する。我々は、ジルコニウム(IV)金属有機構造体を、配位支援集合戦略を通した金属ハロゲン化物サブ格子の指向的核形成と精密成長のホストテンプレートとして利用することで、一連の単結晶多孔性超格子を合成した。単結晶X線結晶構造解析と高解像度透過型電子顕微鏡法によって、決定論的原子座標で高次超格子構造が明瞭に解像された。特定のアミン分子でさらに処理することで、高度に調整可能なフォトルミネッセンス特性とキロプティカル特性を示すペロブスカイト様の超格子が生成された。今回の研究は、高次単結晶多孔性超格子のプラットフォームを創成し、従来の結晶性固体の枠を超えて電子的特性、光学的特性、量子的特性を調節する機会を開くものである。

