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免疫学:GZMK発現CD8+ T細胞は気道炎症性疾患の再発を促進する

Nature 638, 8050 doi: 10.1038/s41586-024-08395-9

炎症性疾患は慢性や再発性であることが多く、現在の治療では通常、基盤となる疾患駆動因子は除去されない。T細胞は、乾癬、クローン病、食道炎、多発性硬化症など、広範な炎症性疾患に関与しており、クローン増殖した抗原特異的T細胞が、持続的な病原性記憶を形成することが一因となって、疾患の慢性化および再発に関わっている可能性がある。慢性鼻副鼻腔炎と喘息は、併存疾患として現れることが多い気道炎症性疾患である。慢性鼻副鼻腔炎は、一般集団の10%以上が罹患している。これらの患者の20~25%が鼻茸を発症し、鼻茸は再発率が高いため、外科的切除を繰り返す必要があることが多い。鼻茸組織にはT細胞が豊富に浸潤する一方で、この疾患の病態を駆動し、再発を促進するT細胞サブセットは完全には解明されていない。今回我々は、2回の連続した外科手術で得られた鼻茸組織のT細胞レパートリーを比較することにより、疾患再発の際にエフェクター記憶様の特徴を持つ持続性CD8+ T細胞クローンが粘膜組織に定着し、これらの細胞がトリプターゼであるグランザイムK(GZMK)を特徴的に発現していることを報告する。GZMKは、C2、C3、C4、C5など、多くの補体成分を切断し、これらの成分が組み合わさって補体カスケードの活性化に関与していることが分かった。GZMK発現CD8+ T細胞は組織化された三次リンパ組織様構造に関与し、組織中のGZMKレベルは、好酸球増加や組織インターロイキン5などのよく確立されたバイオマーカーよりも、疾患の重症度や併存疾患を正確に予測した。我々はさらに、マウス喘息モデルを用いて、GZMK発現CD8+ T細胞が、GZMKのタンパク質分解活性と補体に依存して疾患を増悪させることを示す。この疾患の発症後にGZMKを遺伝的に除去あるいは薬理学的に阻害すると、組織の病変が顕著に軽減され、肺機能が回復した。今回の研究は、エフェクター分子GZMKによって組織の炎症や気道疾患の再発を促進する病原性CD8+記憶T細胞サブセットを特定しており、GZMKが有望な治療標的となることを示唆している。

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