Perspective

気候科学:地質学的ネットゼロと炭素シンクの会計の細分化の必要性

Nature 638, 8050 doi: 10.1038/s41586-024-08326-8

二酸化炭素(CO2)の全球排出量ネットゼロの達成は、他の温室効果ガスの排出を削減させるとともに地球温暖化を止める効果があると広く期待されている。CO2の排出は、人為起源のCO2の能動的除去と完全に釣り合うまで温暖化を駆動し続けるだろう。しかしながら、現実的な理由から、多くの温室効果ガス会計システムは、CO2施肥に起因する植生成長の強化などの一部の「受動的な」CO2吸収を、正味の人為起源排出の定義において除去として含めることを許容している。受動的なCO2吸収を含めた場合、名目上のネットゼロ排出で地球温暖化が止まることはなく、パリ協定は弱体化されてしまう。本論文で我々は、残された化石燃料の使用がさらなる地球温暖化を引き起こさないことを確実にするために、この問題の対策について議論する。すなわち、1)土地管理のカテゴリーを排出の報告と目標で細分化し、受動的なCO2吸収の役割をより適切に分離すること、2)可能ならば、主張した除去は受動的吸収に付加すること、3)目標は、地質学的ネットゼロ、すなわち化石資源から依然として生成されているCO2 1トンごとに、1トンのCO2を固体地球に恒久的に戻すことの必要性を認識することである。我々はまた、ネットゼロの科学的理解が、地質学的ネットゼロへの移行中および移行後に受動的炭素シンクの保護に責任を割り当てるための基礎を提供すると主張する。

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