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惑星科学:ベンヌのサンプルに記録された古代のブラインによって得られた蒸発過程
Nature 637, 8048 doi: 10.1038/s41586-024-08495-6
地球の閉じた盆地内に見られたり、太陽系外縁部に位置する氷天体でリモートセンシングによって検出されたりしている通り、低濃度の塩類が溶解した水溶液の蒸発あるいは凍結により、ブラインが生成する場合がある。こうしたブラインの鉱物学的な進化は、地球上の環境においてはよく理解されているが、地球外の系においては直接的なサンプリングがないため、ほとんど絞り込まれていない。本論文で我々は、オシリス・レックス(OSIRIS-REx)のミッションによって回収された小惑星ベンヌ(小惑星番号101955)のサンプルにおける、塩鉱物の存在について報告する。これらには、ベンヌの母天体の歴史の初期に存在し後期でのブラインの蒸発の間に形成された、ナトリウムを含むリン酸塩や、ナトリウムに富む炭酸塩、硫酸塩、塩化物やフッ化物が含まれる。多様な塩類の発見は、これらが地球の大気に長期間にわたってさらされることで分解するため、ミッションでのサンプルの回収と注意深いキュレーションと保管がなければ不可能であったと考えられる。氷天体であるケレスやエンセラダスの表面やプルームでは炭酸ナトリウムの存在がスペクトルや測定から示されており、これらの氷天体の内部にも同様のブラインがおそらく現在も存在すると考えられる。

