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物性物理学:グラフェン/hBNモアレ超格子における拡張量子異常ホール状態
Nature 637, 8048 doi: 10.1038/s41586-024-08470-1
トポロジカル平坦バンドにおける電子は、相関効果によって駆動される新しいトポロジカル状態を形成し得る。5層菱面体晶グラフェン/六方晶窒化ホウ素(hBN)モアレ超格子は、約400 mKで分数量子異常ホール効果(FQAHE)をホストすることが示され、モアレ効果の基礎となる機構とモアレ効果の役割を巡る議論を引き起こした。特に、非自明なトポロジーを有する新しい電子結晶状態が提案されている。今回我々は、40 mK未満までの電子温度での菱面体晶5層および4層グラフェン/hBNモアレ超格子における電気輸送測定について報告する。我々は、5層デバイスにおいて、さらに2つの分数量子異常ホール(FQAH)状態とこれまで報告された値よりも小さいRxx値を観測した。新しい4層デバイスでは、モアレ充填率ν = 3/5および2/3においてFQAHEを観測した。我々は、ベース温度において小電流で、新しい拡張量子異常ホール(EQAH)状態と磁気ヒステリシスを観測した。そこでは、Rxy = h/e2で、Rxxの消失が0.5~1.3という広範囲のνに及んでいる。温度または電流を増大させると、EQAH状態が消失し、部分的にFQAH液体に転移した。さらに我々は、EQAH状態からフェルミ液体、FQAH液体、そしておそらく複合フェルミ液体への変位場誘起量子相転移を観測した。今回の観測によって、ゼロ磁場で量子化ホール抵抗を示す新しいトポロジカル電子相が確立され、トポロジカル平坦バンドを有する物質における創発的量子現象が多様になった。

