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環境科学:ノルドストリーム海底パイプラインの漏出によるメタン放出
Nature 637, 8048 doi: 10.1038/s41586-024-08396-8
ノルドストリーム海底パイプラインの漏出によって大気中に放出されたメタンの量は、見積もりの大きな幅に反映されているように、よく分かっていない。大気中への放出の時間変動に関する情報がないために、パイプラインにおける体積の(ボトムアップ)見積もりと、測定に基づいた(トップダウン)見積もりの整合性をとることは困難となっている。今回我々は、パイプラインの破裂による放出速度をシミュレーションし、これらの結果をメタンの溶解と海面でのガス放出の見積もりと統合して、漏出による大気中への放出変動をモデル化した。我々は、モデル化した大気中への放出を、時刻ごとの放出速度のトップダウン見積もりと、航空機、人工衛星および高い塔のデータから得られた累積の放出見積もりと比較することで確認した。我々がモデル化した大気中への放出とトップダウン見積もりには一貫性があり、46万5000 ± 2万トンのメタンが大気中に放出されたことが分かった。我々の知る限り、これは単一の一過性の事象から放出されたメタン量の最大の記録であるが、2022年の人為起源メタン排出量に対しては0.1%に相当する。全球の大気中メタン収支に対するこの漏出の影響は、全球で削減が必要な他の多数の人為起源のメタン排出源に焦点を向けるものである。今回の解析結果は、グローバル・メタン誓約(GMP)を支援してメタン排出を定量化するには、多様で補完的な測定手法が必要であることを立証している。

