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免疫疾患:単一対立遺伝子性発現は先天性免疫異常症の浸透度を支配し得る

Nature 637, 8048 doi: 10.1038/s41586-024-08346-4

先天性免疫異常症(IEI)は、易感染性、自己免疫疾患、自己炎症性疾患、アレルギーおよび/あるいは悪性疾患の根底にある遺伝的疾患である。IEIは単一遺伝子性の基盤を持つにもかかわらず、不完全浸透がよく見られる。今回我々は、常染色体ランダム単一対立遺伝子性発現(aRMAE)、すなわち、体細胞での1つの対立遺伝子の発現への拘束の、IEI家系で観察される表現型の多様性への関与を調べた。初代T細胞のクローン系を用いて、健康な人の遺伝子のaRMAE状態を評価したところ、IEI遺伝子の4.30%および全遺伝子の5.20%がaRMAEを経ていることが分かった。H3K27me3やDNAメチル化を摂動すると対立遺伝子発現への拘束が変化し、これは、aRMAEの調節について以前提案された2つの機構を裏付けている。次に我々は、病因となる遺伝的変化は共通だが臨床表現型が不一致なIEI患者の末梢血単核細胞について、aRMAEを検討した。その結果、PLCG2の変異(delEx19)がヘテロ接合であった2人の近縁者では、抗体欠損表現型が、B細胞での変異型対立遺伝子の選択的発現に対応していることが分かった。対照的に、JAK1の変異(c.2099G>A;p.S700N)がヘテロ接合であった近縁者では、非発症者のT細胞が主に野生型JAK1対立遺伝子を発現していたのに対し、発症者のT細胞は両対立遺伝子性発現を示した。対立遺伝子性発現の偏りは、STAT1やCARD11の変異を持つが表現型が不一致の家系構成員においても確認された。本研究は、単一遺伝子疾患の浸透度と表現度の解析において、遺伝子型と「転写型(transcriptotype)」の両方を考慮することの重要性を浮き彫りにしている。

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