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量子物理学:魔法波長光ピンセットにおける分子の長寿命エンタングルメント
Nature 637, 8047 doi: 10.1038/s41586-024-08365-1
粒子の量子制御とエンタングルメントを実現することは、量子テクノロジーと基礎科学の両方の進展にとって極めて重要である。この領域での大きな発展は、さまざまな系で実現されてきた。この文脈において、極低温極性分子は、長距離相互作用の存在と相まって振動や回転を伴うさらに複雑な内部構造を持つことから、またとない新たな機会を提供する。しかし、こうした同じ性質のせいで、分子は環境に対して非常に敏感になり、そのコヒーレンス性や、いくつかの応用での有用性に影響が及んでいる。今回我々は、回転魔法光ピンセットを用いて、極めて高度に制御された環境を作り出すことにより、検出可能なヘルツスケールの相互作用を使用して分子対同士の間で長寿命エンタングルメントを実現できることを示す。我々は、検出可能な漏れ誤差によって制限される、忠実度0.924+0.013−0.016の2分子ベル状態を準備した。これらの誤差について補正すると、忠実度は0.976+0.014−0.016であった。我々は、秒スケールのエンタングルメント寿命が、これらの誤差によってのみ制限されることを示し、量子増強計測や極低温化学の研究、量子シミュレーションや量子計算での回転状態の使用、そして量子メモリーとしての使用に機会を提供している。精密な量子制御を複雑な分子系に拡張することで、量子科学の多くの領域でさらなる自由度を活用できるようになるだろう。

