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神経科学:記憶再生を調節する学習関連アストロサイト集団
Nature 637, 8045 doi: 10.1038/s41586-024-08170-w
記憶の形成と再生が物質的にどのように実現されているかは、基本的な問題だがいまだ解明されていない。細胞レベルでは、エングラムと呼ばれるニューロン集団が学習事象によって活動し、記憶再生を制御している。アストロサイトはニューロンに近接して存在し、神経伝達や回路可塑性を助けるさまざまな活動に関わっている。アストロサイトはまた、経験依存的な可塑性を示すが、特定のアストロサイト集団が記憶の再生に関与しているかどうかは不明である。今回我々は、マウスで、学習事象が海馬アストロサイトの一部集団でのc-Fosの発現を誘導し、これが次いで海馬回路の機能を調節することを示す。学習事象後にc-Fosについてアストロサイト集団を交差標識したところ、これらの集団がエングラムニューロンと密接に連関しており、これらのアストロサイト集団を再活性化すると記憶再生が刺激されることが明らかになった。分子レベルでは、この学習関連アストロサイト(LAA)集団は核因子I-Aの発現上昇を示し、この細胞集団でI-Aを選択的に欠損させると記憶再生が抑えられた。まとめると今回のデータは、LAA集団が記憶再生の誘起に十分な可塑性形式であり、アストロサイトがエングラムの活動的要素の1つであることを明らかにしている。

