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天文学:シンチレーションを用いて絞り込まれた高速電波バーストの磁気圏起源
Nature 637, 8044 doi: 10.1038/s41586-024-08297-w
高速電波バースト(FRB)は、マイクロ秒からミリ秒の継続時間を持つ電波トランジェントであり、これは主に銀河系外の距離に由来する。FRBの放射機構については議論が続いており、2つの理論モデルが競合していて、1つは中心エンジンの近傍で起こる物理的な過程であり、もう1つは半径方向に遠くまで伝播する相対論的衝撃波である。予想される放射領域のサイズは、これらの2種のモデルでかなり異なる。今回我々は、FRB 20221022Aの周波数スペクトルにおいて2つの相互にコヒーレントなシンチレーションスケールを測定したことを報告する。1つは天の川銀河内の散乱スクリーンに由来するもので、もう1つはホスト銀河もしくは局所的な環境に由来するものである。我々は、散乱媒質を天体物理学的なレンズとして使うことで、観測されたFRBの横方向の放射領域のサイズを≲ 3 × 104 kmと絞り込んだ。この放射のサイズは、相対論的衝撃波モデルの予想とは一致しておらず、より自然に説明できるモデルは、中心にあるコンパクト天体の磁気圏内またはそのすぐ外側で働く放射過程である。最近の観測では、FRB 20221022AがS字状の偏波角の揺れを示すことが確認されており、これは磁気圏での放射過程に由来する可能性が高い。今回我々が独立に提示したシンチレーションの結果はこの結論を支持するものであり、FRBの放射物理と前駆天体を理解する上でシンチレーションが有用なツールであることを浮き彫りにしている。

