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ゲノミクス:中世初期ヨーロッパの高分解能のゲノム史
Nature 637, 8044 doi: 10.1038/s41586-024-08275-2
多くの歴史的事象が既知であれ未知であれ、遺伝学的研究の検出閾値を下回ったままであるのは、祖先系統に起こった微細な変化は再構築が難しいためである。共有ハプロタイプやまれなバリアントに基づく方法は検出力を向上させるが、時間軸が明確ではなく、これまで偏りのない祖先系統モデルには採用できなかった。今回我々は、Twigstatsという時間的に層別化された祖先系統解析の手法を開発した。Twigstatsは、最近の時点での合祖に焦点を合わせることで、集団特異的な浮動による偏りを受けることなく、統計的検出力を1桁改善できる。我々はこの枠組みを、歴史的な時代のヨーロッパから得られた1556の利用可能な古代全ゲノムに適用した。そして我々は、先行するゲノムを用いて個体レベルの祖先系統をモデル化することで高分解能を達成できた。西暦一千年紀の前半には、スカンジナビア系関連の祖先系統の少なくとも2つの異なる流れが西ヨーロッパ、中央ヨーロッパ、東ヨーロッパに広がっていたことが観察された。対照的に、西暦一千年紀の後半には、これらの祖先系統が地域的に消滅したか、大幅に混合したことが祖先系統パターンから示唆される。スカンジナビアでは、西暦800年頃までに祖先系統の大規模な流入があったことが示され、この時期に、バイキング時代の人々の大部分は、初期鉄器時代の人々には見られなかった中央ヨーロッパに関連する集団の祖先を持っていた。我々の知見は、時間的に層別化された祖先系統解析で遺伝学的歴史をより高分解能に示せることを示唆している。

