Article
天文学:近傍の高速電波バーストからのパルサーに似た偏波角の変化
Nature 637, 8044 doi: 10.1038/s41586-024-08184-4
高速電波バースト(FRB)はミリ秒程度の継続時間を持ち、宇宙論的な距離の所から地球に到達する。それらの起源や放射機構は不明であるが、それらの信号は、中性子星が起源であると示唆される性質を持った、天の川銀河内のパルサーによって生成されるずっと光度の低い電波放射に類似している。しかし、FRBはパルサーとは異なり、典型的にはそれらの直線偏波位置角(PA)曲線が最小限の変動しか示さない。顕著なPAの進化が存在する場合でも、それらの曲線はパルサーの回転ベクトルモデル(RVM)によって予測される標準的な形状から大きく外れている。本論文で我々は、カナダ水素強度マッピング実験の高速電波バーストプロジェクト(CHIME/FRB)によって検出され、近傍(およそ65 Mpc)の母銀河MCG+14-02-011に位置特定されたFRB 20221022Aについて報告する。このFRBは、約2.5 msのバーストの継続時間中におよそ130°の顕著なPA回転を示し、多くのパルサーや一部の電波マグネターに見られる特徴的なS字型の変化に似ている。観測されたPAの変化は、遠方の衝撃波の関与するモデルよりも磁気圏起源を支持し、いくつかの反復するFRBの時間的な偏波の研究からも同様の結論が得られている。PAの進化はRVMでよく記述され、放射源の周期やデューティサイクルが不明なために傾斜や磁気傾斜を決定することはできないが、前駆天体として非常に短周期のパルサー(例えばリサイクルミリ秒パルサー)は除外される。

