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惑星科学:約43.5億年前の潮汐加熱による再溶融が示す月の古い年代

Nature 636, 8043 doi: 10.1038/s41586-024-08231-0

月は、地球への最後のジャイアントインパクトによって形成されたと考えられている。この事象がいつ起きたのかは、月のマグマの海(LMO)から結晶化したと考えられるさまざまな岩石の年代測定で決めることができる。この方法で得られる月の年齢は、月の全岩試料の年代を用いるか個々のジルコン粒子の年代を用いるかによって変わり、43億5000万年前から45億1000万年前までと、推定値に大きな幅が見られる。本論文で我々は、多くの月の岩石試料で約43億5000万年という年代が頻発することと、ほぼ同時期にジルコンの年齢のスパイクが見られることが、LMO起源の結晶化ではなく月の軌道進化によって再溶融が起こったことを示していると主張する。我々は、月がラプラス面遷移を通過する間に、ほとんどの月試料の形成年代をリセットするのに十分な潮汐加熱と溶融を経たと同時に、初期に固化保存された形状と初期に形成された希少なジルコンを保持したことを示す。このパラダイムは、LMOの結晶化時期の推定に対する既存の食い違いを解消し、太陽系形成から数千万年以内に月を形成することができる。これは、地球型惑星の形成に関する力学モデルと整合的である。また、月の再溶融は月の衝突盆地の数が予想より少ないことを説明する。さらに、再溶融によって、月の形成後に月に降着した微惑星に由来する金属が月コアに移動することが可能になり、地球と比較して月に金属成分が顕著に少ない理由が説明される。

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