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分子生物学:単一分子の状態が、転写因子の結合を遺伝子発現に結び付ける

Nature 636, 8043 doi: 10.1038/s41586-024-08219-w

哺乳類細胞では、複数の転写因子(TF)がゲノムのエンハンサーに結合すると、遺伝子の発現が引き起こされる。しかし、エンハンサー配列を、TFの結合やプロモーターの状態、転写レベルに結び付ける分子レベルの仕組みの詳細はまだ不明である。今回我々は、単一分子フットプリンティング法を使って、遺伝子操作で作成したエンハンサー–プロモーター構築物上のTF、ヌクレオソームおよび他の調節タンパク質の同時占有率を測定した。この構築物には、I型インターフェロン応答に関わる合成TFと内在性TF両方の結合部位が含まれ、それぞれの個数が多様である。ヌクレオソームのないDNA上でのTFの結合は独立しているが、活性化ドメインはヌクレオソームを不安定化する補因子を引き寄せ、観察されるTF結合の協調を推進する。またTFの平均占有率はプロモーターの活性を線形的に規定して、我々はTFの強度を分離可能な結合の項と活性化の項に分解した。さらに、エンハンサー結合のマイクロステートと遺伝子発現の動態の両方を定量的に予測できる熱力学的、速度論的モデルを開発した。この研究は、TFの活性化ドメイン、濃度、結合親和性、結合部位の立体配置、クロマチン調節因子の動員などの、遺伝子発現に寄与する異なる要因を定量的に解析するための枠組みを提供するものだ。

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