Article

光学材料:超平坦で超柔軟なダイヤモンド膜のスケーラブルな作製

Nature 636, 8043 doi: 10.1038/s41586-024-08218-x

ダイヤモンドは、その興味深い特性ゆえ、さまざまな分野にわたり大きな可能性を秘めた並外れた材料である。しかし、過去数十年にわたる広範な取り組みにもかかわらず、広く使用するために所望のダイヤモンド極薄膜を大量に作製することは、依然として困難である。今回我々は、粘着テープを用いて露出端部から剥離することが、転写可能な多結晶ダイヤモンド極薄膜を作製する単純かつスケーラブルで信頼性の高い方法であることを実証する。今回のアプローチによって、大面積(2インチウエハー)、超薄(サブマイクロメートル厚さ)、超平坦(サブナノ表面粗さ)、超柔軟(360°曲げられる)ダイヤモンド膜の大量作製が可能になっている。平坦で加工可能な表面を持つこうした高品質膜は、標準的なマイクロ製造技術を下支えし、その超柔軟性によって、直接弾性ひずみエンジニアリングや変形センシングへの応用が可能になり、これは厚い膜では実現不可能なものである。系統的な実験研究と理論研究によって、剥離膜の品質が剥離角と膜厚に依存することが明らかになっており、こうしたことから、最適機能範囲内でほぼ完全なダイヤモンド膜が安定して作製できている。今回の一段階方法は、高性能指数のダイヤモンド膜の大量生産に新たな道を開くもので、その商業化を加速し、エレクトロニクスやフォトニクス、その他の関連分野におけるダイヤモンド時代の到来を促すと予想される。

目次へ戻る

プライバシーマーク制度