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医学研究:グリオシジンはグリオブラストーマを標的とするニコチンアミド模倣プロドラッグである

Nature 636, 8042 doi: 10.1038/s41586-024-08224-z

グリオブラストーマ(神経膠芽腫)には治療法がなく、改善された治療薬が緊急に必要とされている。今回我々は、グリオブラストーマ細胞を殺傷するが、複製できる非腫瘍性細胞は殺さない小分子化合物であるグリオシジン(gliocidin)を見つけ出した。グリオシジンの活性は、グリオブラストーマが持つde novoプリン合成脆弱性を、イノシン一リン酸デヒドロゲナーゼ2(IMPDH2)の間接的阻害を介して標的とする。IMPDH2を阻害すると、細胞内のグアニンヌクレオチドレベルが低下し、ヌクレオチドの不均衡と複製ストレス、腫瘍細胞死が引き起こされる。グリオシジンはプロドラッグであり、NAD+再利用経路の酵素であるニコチンアミドヌクレオチドアデニリルトランスフェラーゼ1(NMNAT1)によって、殺腫瘍性代謝物であるグリオシジン–アデニンジヌクレオチド(GAD)に同化される。IMPDH2と結合したGADのクライオ電子顕微鏡構造から、GADがNAD+ポケットへと進入し、これを変形させて阻害することが明らかになった。in vivoではグリオシジンは血液脳関門を通過し、同所性グリオブラストーママウスの生存期間を延長した。DNAアルキル化剤のテモゾロミドはNmnat1の発現を誘導することにより、同所性患者由来異種移植モデルで相乗的な腫瘍細胞殺傷を引き起こし、さらなる延命効果をもたらした。この研究は、グリオシジンがグリオブラストーマ患者の生存を改善する可能性を持ったプロドラッグであることを明らかにするものである。

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