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免疫学:組織空間はブルーストリパノソーマの抗原多様性のリザーバーである
Nature 636, 8042 doi: 10.1038/s41586-024-08151-z
寄生性原虫であるブルーストリパノソーマ(Trypanosoma brucei)は、高密度の変異性表面糖タンパク質(VSG)コートの抗原変異を介して宿主免疫系による排除を回避しており、VSGをコードする遺伝子の大規模なゲノムレパートリーを用いて、VSGの発現を周期的に「切り替えて」いる。抗原変異に関する最近のin vivo研究のほとんどは血流中の寄生虫に重点を置いたものであったが、複数の研究で、寄生虫のほとんどではないにしてもその多くが、組織の間質空間に存在していることが示されている。今回我々は、ブルーストリパノソーマ集団で発現するVSGをプロファイリングするためのハイスループット塩基配列解読法VSG-seqを用いて、血管外の寄生虫集団における抗原変異の動態を調べることを試みた。我々は、針刺し、およびツェツェバエ刺咬により引き起こされるブルーストリパノソーマ感染の両者で、抗原多様性の主要なリザーバーは血液ではなく組織であり、VSGの75%以上は血管外空間でのみ見られることを示す。この多様性の増加は、組織空間での寄生虫排除の遅延と相関することが分かった。まとめるとこれらのデータは、血管外空間において免疫応答が遅延することが、慢性感染の維持に必要な抗原多様性を生み出すための時間的猶予を与えるというモデルを支持している。我々の発見によって、血管外空間が病原体の多様化に重要な役割を担っている可能性が明らかとなった。

