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再生医療:造血幹細胞の遺伝子治療における長期の細胞系譜拘束
Nature 636, 8041 doi: 10.1038/s41586-024-08250-x
造血幹細胞(HSC)の遺伝子治療(GT)では、遺伝子を修正された細胞によって生涯にわたり造血系が再構築される可能性がある。しかし、原因となる遺伝的疾患、複製ストレス、加齢が、造血再構築と細胞系譜の指定に及ぼす影響はいまだ分かっていない。本研究で我々は、異染性白質ジストロフィー(MLD)、ウィスコット・アルドリッチ症候群(WAS)、βサラセミア(β-Thal)など、さまざまな疾患をレンチウイルス-HSC-GTで治療した53人の患者における造血再構築を、クローンのアイデンティティーのマーカーとしてベクター組込み部位を用いて、最長8年の追跡期間にわたって解析した。その結果、長期の造血再構築は770~3万5000の機能するHSCによって支えられていることが分かった。全ての疾患で移植されたクローンの50%が多細胞系譜形成能を示したのに対し、残りのクローンは疾患特異的な選択的細胞系譜産生や長期の拘束を示した。つまり、特に成人患者において、MLDでは骨髄系、WASではリンパ球系、β-Thalでは赤血球系が優勢であった。我々の結果は、HSCのクローン形成活性、細胞系譜産生、長期の細胞系譜拘束、体細胞変異率は、原因疾患、治療時の患者年齢、遺伝的異常の修正の程度、その遺伝性疾患による造血ストレスの影響を受けることを示している。これは、HSCが造血再構築の過程で病的状態に適応することを示唆している。

