Perspective
医用生体工学:ウエアラブルデバイスによる体液分析の応用
Nature 636, 8041 doi: 10.1038/s41586-024-08249-4
ウエアラブルセンサーは、ヘルスケアにおける最近のパラダイムであり、健康や疾患の連続的かつ分散的な非侵襲的あるいは最小侵襲的モニタリングを可能にする。連続測定によって、総合的で臨床的意義のある情報豊富な生理学的時系列データが得られる。大半のウエアラブルセンサーは当初、生物物理学的測定に限定されていたが、今では、汗、呼気、唾液、涙、間質液といったさまざまな体液における小分子と大分子の両方の生化学的モニタリングを可能にする次世代ウエアラブルデバイスが現れつつある。人工知能を通してデータ解析や意思決定の技術が急速に進歩しており、世界中でウエアラブルデバイスの応用が加速されている。最近のパイロット試験ではこうしたウエアラブルデバイスの臨床応用可能性が実証されているものの、その広範な採用には、さまざまな条件、倫理的配慮事項、社会文化的受容性にわたる大規模な検証が必要になる。ウエアラブルデバイスを実験室の試作品から臨床ツールへとうまく移行させるには、全ての関係者が関わる包括的な移行環境がさらに必要となる。ウエアラブルデバイスのプラットフォームは、さまざまなユーザーグループの賛同を得て、さまざまな医学的適応向けに臨床的価値を付加し、補償の対象となり、公衆衛生施策に寄与するものでなければならない。このPerspectiveで我々は、体液分析用の最先端ウエアラブルデバイスとそれらの臨床応用への移行について概説し、その臨床的意図に関する知見を提供する。

