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植物科学:祖先細胞のアイデンティティーネットワークの外適応がC4光合成を可能にする

Nature 636, 8041 doi: 10.1038/s41586-024-08204-3

C4光合成は、地球上で最も生産力の高い植物で用いられており、祖先型のC3経路に比べると、光合成効率が50%高い。60を超えるC4系統では、CO2固定は組織間で区画化され、維管束鞘細胞の光合成能が活性化されている。維管束鞘細胞が、効率的な光合成を可能にする、こうした新たなアイデンティティーを獲得する仕組みは不明である。今回我々は、C4植物の葉における維管束鞘遺伝子発現の変化が、C3植物の葉に以前から存在するシスコードの獲得と関連することを示す。我々は、単一核の遺伝子発現アトラスとクロマチン・アクセシビリティー・アトラスから、主要作物であるC3植物のイネとC4植物のモロコシで維管束鞘細胞のアイデンティティーを決定しているDOF(DNA binding with one finger)モチーフを明らかにした。C4植物のモロコシの維管束鞘細胞で強発現するよう再配線された光合成遺伝子は、DOFによって認識されるシスエレメントを獲得していた。これらの知見は、C4光合成は、維管束鞘のアイデンティティーに関連する祖先型シスコードの活用を基盤とする単純なモデルとよく符合している。こういったエレメントの獲得によって、C3植物の葉とC4植物の葉の両方に見られる細胞タイプ間の安定的な転写因子パターン形成を利用して、維管束鞘で光合成が活性化される。これらの知見は、複雑なC4経路の進化に関する分子レベルの手掛かりをもたらしており、C3作物にC4光合成を導入して作物の生産力とレジリアンスを改善する合理的改変につながる可能性もある。

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