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古生物学:最古のオタマジャクシから明らかになった無尾類の生活環の進化的安定性
Nature 636, 8041 doi: 10.1038/s41586-024-08055-y
無尾類は、水生の幼生期(オタマジャクシ)とそれに続く成体期(カエル)からなる二相性の生活環を特徴とし、幼生期から成体期へは、形態と生理が劇的に変化する変態期を介して移行する。現生のオタマジャクシは形態が実に多様で生態学的にも重要な存在だが、白亜紀以前の化石記録(1億4500万年より古いもの)には見いだされておらず、その起源と初期進化は謎に包まれている。これは、変態後の無尾類の化石記録が前期ジュラ紀までさかのぼり、近縁種が後期三畳紀(約2億1700万~2億1300万年前)に存在したこととは対照的である。本論文で我々は、パタゴニアで発見された中期ジュラ紀(約1億6800万~1億6100万年前)のステム群無尾類ノトバトラクス(Notobatrachus degiustoi)の後期段階のオタマジャクシについて報告する。今回の発見は、それが既知で最古のオタマジャクシであるとともに、我々の知る限り最初のステム群無尾類の幼生であることから、二重の意味で重要である。この標本は、軟組織を含め保存状態が極めて良好で、現生のオタマジャクシの特徴である濾過摂食機構に関連する特徴が見られた。注目すべきことに、ノトバトラクスのオタマジャクシも成体も体サイズが大型化しており、これは、オタマジャクシの巨大化がステム群無尾類で起きていたことを示している。今回の新発見は、濾過摂食性のオタマジャクシが一時的な水域環境に生息するという二相性の生活環が、ステム群無尾類の進化史の初期に既に存在し、それが少なくとも1億6100万年にわたり安定であり続けたことを明らかにしている。

