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超伝導:FeSe/SrTiO3界面でのフォノンモードと電子–フォノン結合

Nature 635, 8038 doi: 10.1038/s41586-024-08118-0

SrTiO3基板上の単一ユニットセルFeSe薄膜(1 uc FeSe/STO)の界面で超伝導転移温度(Tc)の顕著な上昇が観測されたことで、界面効果に関する研究が大いに注目されている。この高いTcは、電子–フォノン結合(EPC)が関係していると考えられているが、その微視的な結合機構と超伝導におけるその役割については、いまだ解明されていない。今回我々は、運動量選択的高分解能電子エネルギー損失分光法を用いて、FeSe/STO界面でのフォノンを原子レベルで分解した。その結果、75~99 meVのエネルギー範囲で、電子と強く結合する新しい光学フォノンモードが複数明らかになった。これらのモードは、界面の二重TiOx層中の酸素原子とSTO中の頂点酸素の面外振動を特徴としている。今回の結果はまた、1 uc FeSe/STOのEPC強度と超伝導ギャップが、FeSeとTiOx終端STOの間の層間間隔と密接に関係していることも示している。こうした知見は、界面EPCの微視的起源に光を当てるとともに、FeSe/STOや潜在的に他の超伝導系において、大きく一貫したTcの上昇を達成するための知見をもたらす。

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