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ナノスケール材料:優れた骨形成能を示すスケーラブルな超高強度MXeneフィルム
Nature 634, 8036 doi: 10.1038/s41586-024-08067-8
炭化チタンMXeneフレークは、機械的特性や電気伝導性に優れ、良好な光熱変換、生体適合性、骨誘導能を示すため、航空宇宙、フレキシブル電子デバイス、生物医学において有望な用途がある。MXeneフレークを集合させて巨視的な高性能材料をスケーラブルに形成することは、大変望ましいが非常に困難である。今回我々は、ロール・ツー・ロール法支援ブレードコーティング(RBC)と逐次的架橋プロセスを一体化させることによって、高性能MXeneフィルムを作製するスケーラブルな戦略を実証し、近赤外光照射下で良好な光熱変換と骨形成効率を得た。まず、MXeneフレークを水素結合によって絹セリシンと架橋させ、次に、連続RBCプロセスを用いてこれらを集合させて巨視的フィルムを形成した後、イオン架橋によって整列構造を固定した。結果として得られた、強い層間相互作用を有する大規模なMXeneフィルムは、高度に整列して高密度化されており、高い引張強度(755 MPa)、靭性(17.4 MJ m−3)、電磁干渉(EMI)遮蔽能(7万8000 dB cm2 g−1)に加え、良好な周囲環境安定性、光熱変換、骨再生性能を示した。今回提案した戦略は、フレキシブルEMI遮蔽材料や骨組織工学の分野においてMXeneの実用的な応用を実現する実行可能な道を開くだけでなく、他の二次元フレークの高性能かつスケーラブルな集合化への道ももたらすものである。

