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生物地球化学:植物の硫化カルボニル取り込みから推測される陸域の光合成

Nature 634, 8035 doi: 10.1038/s41586-024-08050-3

陸域の光合成、すなわち総一次生産(GPP)は、生物圏における最大の炭素フラックスであるが、その全球的な規模と時空間的動態はよく分かっていない。全球の年平均GPPは、歴史的に約120 PgC yr−1と考えられている。これは、酸素18同位体(18O)と土壌呼吸から推測されるGPPよりも約30~50 PgC yr−1低い。この差は、気候–炭素循環フィードバックを予測する際に不確かさの原因となる。今回我々は、大気から葉の気孔と葉肉層を経て葉緑体に至るCO2拡散の革新的トレーサーである硫化カルボニルからGPPを推測した。我々は、植物が取り込む硫化カルボニルの時空間的動態を正確に定量化するには、葉肉拡散を明示的に表すことが重要であることを実証する。我々は、植物による硫化カルボニルの取り込みの見積もりから、現代の全球GPPを157(±8.5) PgC yr−1と推測した。この値は、18Oからの見積もり(150~175 PgC yr−1)や土壌呼吸からの見積もり(149−23+29 PgC yr−1)と一致するが、信頼水準は向上している。我々の全球GPPは、地球システムモデルのベンチマーキングに用いられる、人工衛星の光学観測による見積もり(120~140 PgC yr−1)よりも高い。この差は、主に汎熱帯雨林において生じ、地上測定によって裏付けられていて、人工衛星に基づくGPPの結果が示すよりも熱帯の生産力が高いことを示唆している。GPPは陸域の炭素シンクの主な決定要因であり、気候の軌跡を方向付ける可能性があるため、今回の知見は、炭素–気候フィードバックの理解と予測を進歩させ得る生理学的基礎を築くものとなる。

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