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天文学:若い星団R136から逃走する大質量星の2つの波
Nature 634, 8035 doi: 10.1038/s41586-024-08013-8
大質量星は主にアソシエーションや星団内で誕生する。大質量星の輻射場、恒星風、超新星爆発は、周囲の環境に強い影響を与える。星団が誕生して最初の数百万年の間に、大質量星は力学的に放出され、高速で星団から離れていく。しかし、このような力学的に放出される逃走星の発生率はまだあまりよく分かっていない。本論文で我々は、大マゼラン星雲の若い星団R136から放出された55個の大質量逃走星の観測結果について報告する。ガイアデータの天体位置分析から、力学的に放出される逃走星には2つの経路があることが分かった。第一の経路は大質量星をあらゆる方向に放出するもので、R136の誕生時およびその後の力学的相互作用によるものと一致する。第二の経路は星を特定の方向に放出するもので、星団の相互作用に関係している可能性がある。我々は、R136内で生まれた最も明るい星のうち23〜33%が、逃走星であることを見いだした。これまでのモデルの予測では、大質量星の力学的散逸率が著しく過小評価されてきた。従って、大質量逃走星が星間物質や銀河物質を形成・加熱する役割や銀河アウトフローを駆動する役割は、これまで考えられていたよりもはるかに重要なものである。

