Perspective

遺伝学:バイオバンクにおける家系ベースの試料収集の重要性

Nature 634, 8035 doi: 10.1038/s41586-024-07721-5

バイオバンクは、大規模な試料で多様な生物学的情報および表現型情報を収集して解析することにより、健康と疾患についての理解を深めるのを目的としている。これまでのところ、バイオバンクは、個人を試料収集の単位とする、集団ベースの試料収集戦略を主に追求してきており、試料間に家族関係が生じるのは散発的および偶発的である。この戦略は著しく効率的で成功しており、多数の研究領域にわたって何千もの科学的発見につながっていて、バイオバンクの次の波のための計画が進行中である。本論文で我々は、遺伝的近親者のオーバーサンプリングに基づく、今後のバイオバンクのための補完的な試料収集戦略の長所と限界について議論する。このような家系ベースの試料によって、家系要因や人口統計学的要因による交絡を低減または排除する解析が可能になるため、特に遺伝的影響の推定において、リスク要因候補と転帰の間の因果関係を明らかにする研究が進めやすくなる。家系ベースのバイオバンク試料はまた、集団ベースの試料では探索が難しいことの多い複数の分野にまたがる基本的な疑問にも新たな観点をもたらすだろう。コストが増して、解析がより複雑になる可能性はあるが、家系ベースの試料の多数の利点は多くの場合、その潜在的課題を上回るはずである。

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